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ポプラ社小説大賞 商品

ポプラ社小説大賞 ピエタ

なんて美しく、透明感のある作品なんだろう。
一曲の音楽が楽章ごとに調和して
上質の音色になって奏でられていくような味わいがある。

『ヴァイオリンは楽しいかい?』‥孤児のエミーリアは
ピエタ慈善院でヴィヴァルディ先生に、そう声を掛けられる。
そのエミーリアを通して、亡き音楽家ヴィヴァルディに関わった
様々な人々が、まるで楽譜の音符のように出会い、共鳴し、
物語は紡がれていく。

水の都ヴェネッィアの明暗を垣間見せながら
長い間探していた楽譜にたどり着いたとき、
その裏に記されていた詩に、涙があふれる。
普段は忘れている「生きていくことの喜び」、
この作品はそこに木洩れ日のように繊細な光を当てている。

ピエタ 関連情報

ポプラ社小説大賞 船に乗れ! Ⅰ (ポプラ文庫ピュアフル)

とにかくあっと言う間に全3冊読み終えました。
チェリストを目指している高校生が主人公なのですが、 オーケストラをやること、楽譜通りに楽器を弾く事、楽器で音を出すこと、それぞれがどれほど難しいのか描写してあり、とても興味深かった。
今まで読んできた音楽ものって、大体技術はとっくにクリアしてて、「恋している主人公が弾いたピアノがとても心がこもったからコンクールで優勝」的なメンタル勝負だったなあ。
「まず楽譜通りに弾いてみやがれ、それだけがどれほどそれが難しい事か」ってエピソードは新鮮だったしもっともだと思いました。音楽素人の考えですが。
音楽学校ってこういう事してるのね、と3冊分知らない世界に浸れてとても楽しめました。 何度も読み返す事が確実な本です。 船に乗れ! Ⅰ (ポプラ文庫ピュアフル) 関連情報

ポプラ社小説大賞 アンハッピードッグズ (ポプラ文庫)

こんな恋もあるんだなぁと思いました。
恋愛には正しいとか正しくないとか無いと私は思っていて、
でもだからこそ、「仕方が無い」って諦めなければならない部分が多くて、
切ないところなんですが、
この作品にはそういったこともあるけれども
それでも人生捨てないで、前向きに諦めようとする主人公がかっこいいです。
読後感も爽やかでおすすめします。 アンハッピードッグズ (ポプラ文庫) 関連情報

ポプラ社小説大賞 月のうた (ポプラ文庫)

読みながら、そして読了後も心が清涼なもので拭われていくような心地だ。
母親を癌で亡くした民子とその家族を、小5から大学入学までの7〜8年の
時間を重ね合わせて描いた物語。
「星月夜」「アフアの花祭り」「月の裏側で」「真昼の月」という月にちなんだ
各章のタイトルも美しい。

民子の章である「星月夜」では、母を喪った民子のとまどい、新しい母との折り合いの
つけがたさや嫌悪感などが吐露される。
子どもは大人の都合に抗えない。その理不尽さが民子の心を頑なにすることに
ふれようとしないのがもどかしい。
けれども、民子の、亡くなった母・美智子への思いを素直に綴った作文を配することで、
ぐっと引きしまった趣が現れ、ページを繰る手が早まった。
一見粗野にみえる継母の宏子も、実に率直な性格で、民子にも臆せず
素の自分をさらけだし、結果二人の距離が少しずつ縮まってゆく。その素直さが
好ましかった。

民子に関わる年上の女性たちが、この作品ではとても魅力的。
特に、祖母の気丈で聡明な人となりは民子の素地をつくり、
潔い人生の線引きに頭が下がる思いだ。

民子の深い悲しみが語られ、それをめぐって周りの人たちの章で
各人の深奥にあるとまどいやもどかしさ、愛情が語られる。
誰もがこの家族を思う真摯な気持ちが、こちらの胸にせまる。

聡明さゆえ、あまりにも周りのことが見えすぎるような民子がいじらしくて
しかたなかった。だが、民子が民子になりうるためにはこれだけの時が必要であったろう。
「真昼の月」の章で父が語る思いは、ほろ苦い。不器用といえばそれまでだが、
家族への愛をしみじみといだく男の心中がリアルだ。

いくつもの月のエピソードも効果的で、澄んだ香気に満ちた作品だ。 月のうた (ポプラ文庫) 関連情報

ポプラ社小説大賞 船に乗れ! Ⅲ (ポプラ文庫ピュアフル)

読み始めて、最初は、なんだか観念的な主人公に入り込みにくい感じがするかもしれない。
でも、読み進めるうち、主人公の音楽への思いが熱くなるにしたがって、いつの間にか
物語にずっぽりと浸かってしまう。3冊は、あっという間。
甘くて苦い青春の読後感がここちよいお勧めの一冊。 船に乗れ! Ⅲ (ポプラ文庫ピュアフル) 関連情報